割安株が割安である理由について考えます。
割安株を見つけるのは、難しくありませんが、その会社が割安である“理由”はなかなかわかりません。ところがこれは重要な問題です。なぜなら、割安である理由が、解消されることが株価の上昇を意味するからです。
私のみたところ、割安に放置されている理由は、主に以下が挙げられます。
皆に知られていないラッキーな状態です。その存在が、世に知られないほど、十分に地味か?を問いかけ、「それで、いつ皆に知られるのか?」を次に考えます。皆に知られる“デビュー”のきっかけは、・増配・自社株買い・店頭から一部への指定変え、地方市場から東証への変更・分割/売買単位下げ・M&A・アナリスト(スカウト)が着目し始めるといったものです。 もちろん、このようなデビュー情報を、直接手に入れることはできませんが、IRに電話してみると、その「雰囲気」を感じてみることはできます。快感なのは、「これは、自分は知っているけど、市場はまだ気づいていない」価値を見出すことではないでしょうか?
ネガティブな印象をもたれている消費者金融やパチンコ業界など、社会的にネガティブな印象のある企業は、割安に放置されます。この場合は、社会的見解が変わらなければ、長い間、割安なままとなります。ですから、このような企業への投資はある程度、覚悟を持って長期で考える必要があるでしょう。キャッシュフローに対して本当に割安であれば、いずれ市場は評価を始めます。
一方、不祥事銘柄への投資は、一般的に勝率が高くなります。訴訟や、社長が問題を起こした、といった場合は、株価は一時的に低迷しますが、中期的(2~3ヶ月)に回復するケースが多いです。「人の噂も75日」ということわざは真実と言えます。
オーナー経営者が、会社を私物化しており、株主還元にやる気がないケースが見られます。会社がいくら稼いでもそれを株主に還元しないのであれば、株の価値は下がります。株主還元のない企業のパターンは以下のとおりです。
経営者が株価に興味がないのは、資金調達の必要性がないからです。翻って考えると、それは、事業を発展させる気がない、ということになります。このような一見割安そうな企業への投資は報われないので注意が必要です。もちろん、派手なIT系企業のように、株券をばらまいてお金を調達し、無駄に事業を拡散させたり、M&Aを行なう企業への投資も最終的には報われません。
論理的ではありませんが、よくあることです。割安だと思っていたものが、実は割安ではないパターンをご紹介します。
PERで見ていたら、実は、税金を払っていなかった、あるいは特別利益などで、純利益が底上げされていた場合→しっかり、営業利益やキャッシュフローで確認しましょう
PBRで見ていたら、実は、価値のない棚卸資産や回収できそうにない売掛金が載っており、本当のPBRはもっと高かった場合→バランスシートは、きちんと項目単位まで見ましょうPERやPBRは、いずれにせよ、不完全な指標のように思われます。できるだけ、キャッシュフローベースで、株の価値を把握する必要があると思います。シェアーズの本格的投資教育DVD教材をご活用ください。
株式の需給バランスが悪い信用倍率や、流動性の問題から、価値と価格にかい離が生じている。これも時間によって解消することが多いので、「あぁ、この株は、需給バランスのために、割安に放置されているんだな」と知っておくだけで、大分、投資に対する見方が変わってきます。
トレーダーの意見を、安易に批判するのは簡単ですが、そこに真理があるかを自ら見届けることも大切です。
いかがでしょう。投資とは、価値を生み出すものに、お金を投じることだと思います。ですが市場の“判決”ともいえる株価の存在を忘れてもいけないと思います。私たちは企業の価値(バリュー)に着目する投資家でありながらも、「なぜ価値と価格は異なるのか?」という健全な疑問を持つべきです。
実際、企業の“実態”を把握することよりも、実態と評価の“差”の正体を知ることの方が数段難しいのです。「本当に割安なのか?」を確認することに加えて、「なぜ割安に放置されているのか?」を問うように心がけましょう。