キャッシュフロー計算書(CF)は、1年間にどれだけのキャッシュ(お金)が動いたかを示すものです。
事業に投資をして本業で稼ぎを出す、というサイクルを通じて企業が現金の流れ(キャッシュフロー)を見ることができます。
そのサイクル(投資と稼ぎのバランス)が一目で分かるように表したのが、こちらのチャートです。キャッシュフロー・マトリクスと呼びます。
投資・稼ぎのサイクルは、長期にわたることが多いため、キャッシュフローも長期で見ることが重要です。企業が投資をして工場を立てたとしてもすぐに投資を上回る稼ぎを出すことが難しいことは容易に想像ができるのではないでしょうか。
チャートは、各年度の営業キャッシュフロー(横軸)と投資キャッシュフロー(縦軸)の額をプロットしたものです。
きちんと稼げている(営業キャッシュフローがプラスの)会社のプロット位置は、グラフの右半分になります。右に行くほど稼げていることを意味します。
投資を行っている(投資キャッシュフローがマイナスの)会社のプロット位置は、グラフの下半分になります。下に行くほど投資をしていることを意味します。
グラフでは、プロット位置によって、会社が今どこの段階にあるのか(投資期・安定期・停滞期・後退期)を予想することができます。優良企業と呼ばれる企業は、稼ぎと投資のバランスが良くキャッシュフローを右下に伸ばしています。
↑アスクルのキャッシュフロー・マトリクスです。投資と稼ぎを繰り返しながら発展しています。
キヤノン【7751】のキャッシュフロー計算書を例に上げます。
2000年から2003年までは営業キャッシュフローが増えています。 順調に稼いでいる様子がうかがえます。(右に向かっています)
2004年から2005年までは営業キャッシュフローを維持したまま 投資キャッシュフローが増えています。 新しい投資先にお金を流している様子がうかがえます。(下に向かっています)
その投資が実ったのが2007年です。(また右に向かっています)
2008年は営業キャッシュフローが2005年程度に落ち込んでいますが 投資キャッシュフローは維持しています。(左に向かっています)
この投資キャッシュフローが営業キャッシュフローに どのように反映してくるか注目してください!
優良企業と言われる企業は、営業キャッシュフローの範囲内で投資キャッシュフローを出しながら右下に向かっていることが多いです。
↑キヤノン【7751】のキャッシュフロー計算書
M&Aのプロにしてベストセラー「新しい株の本」の著者が語る騙されないための知識とユニークな投資戦略を限定メルマガで公開。
全五回にわたって厳選された投資コラムをお届けします。まずはこちらをどうぞ。
本書は、数千億規模のM&Aに参画してきた著者が、個人投資家に向けてすぐに使える企業価値算定の方法を初めて紹介した注目の一冊です。「普遍的に役立つ投資の本質を知りたい」と思っている方には、外せない本となるでしょう。
シェアーズの山口が「企業分析」は、独立した哲学と重要性をもつ世界であることを証明します。会計やバリュエーションの枠を超えた至高の1冊です。
5分でできる「ざっくり企業価値評価セミナー」、企業価値を見抜く「PERを使ったシナリオ分析編」、倒産の予兆も見抜く「決算書深読み術セミナー」など、シェアーズの投資の哲学が凝縮されたDVDシリーズです。