外資系企業が狙う日本企業 | 投資情報サイト シェアーズ

株式投資コラム

外資系企業が狙う日本企業

2007年、ついに、三角合併が解禁されました。

これまで外資による買収は、“現金”で行う必要があったのですが、“自分の株”で相手の株を買うことができるようになるわけです。

日本企業にとっては、脅威です。

たとえば、武田薬品の時価総額は約6.8兆円で、製薬業界のガリバーですが、世界を見渡すとファイザー製薬の時価総額は、約23兆円もあります。「武田の約3倍」です。規模が大きいファイザーにとって武田を買収することは困難ではないわけです。

“あの”ウォーレン・バフェットも、日本企業を買収しようと、すでに何社か声をかけているようです。

M&Aで個人投資家が利益を上げるには、買われそうな会社をあらかじめ仕込んでおく方法があります。

買収される会社のパターンは、次の3つです。

  1. 会社の中にすでに財産がある
  2. キャッシュフローが安定している
  3. くっつくことで価値が増す

それぞれ見ていきましょう。

眠っている“宝”を狙え

「安く買って高く売る」というのがファンドのビジネスの本質です。したがって、彼らはまずはとにかく「安く仕入れる」という点にこだわります。

デュー・ディリジェンスと呼ばれる事業および財務の分析を経て、企業の本質的な“価値”と“価格(株価)”を比較して、十分に割安であると判断できて初めて投資を行うのです。

企業の価値は、資産価値と事業価値から成り立ちますが、大きなお金を動かすファンドは、安全性を考えて、「資産価値」を重視することが多いのです。

そこでまず狙われるのがキャッシュリッチな割安銘柄です。また、“老舗”の土地持ち田舎企業などは、特に彼らの好む企業です。

古くは、ソトーやユシロをスティールが狙ったり、村上ファンドが土地株銘柄を狙ったりしました。

このように財産価値を狙うパターンは他にもあります。

たとえば日立製作所。この会社は、時価総額2.8兆円ですが、子会社の株の持分だけで、2兆円あります。ということは、本体はわずか8000億ですね。完全に資本の“ねじれ”が起こっています。

日立は、古き良き会社ですが、今後、ファンドによる買収→解体というシナリオは十分に考えられます。

今、日立については、ブランデス・インベストメント・パートナーズというバリュー系ファンドが、約8%の株を仕込んでいます。

バフェットの狙いは、安定した“公務員”企業

プロの投資家は、リターンの可能性よりも、リスクの低さ、つまり安全性を好みます。そこで、事業の安定性という観点から、キャッシュフローが安定的に創出できる企業が好まれます。

たとえば、世界最高の投資家ウォーレンバフェットの持ち株を調べてみても、キャッシュフローが極めて安定している企業ばかりです。

キャッシュフローが安定している業種はたとえば、「食品会社」や「インフラ企業」が挙げられます。

外資ファンドが、チャルメラの「明星」や、「エバラ食品工業」、「ブルドックソース」などの食品会社を好む理由がここにあります。

1+1=2以上?

M&Aの目的のほとんどは、“シナジー”と呼ばれる合併効果を狙ったものです。

これには、拠点の統合によるコスト削減や、技術力のある会社を営業力のある会社が買収して相互補完するなどの考え方があります。

また、買収ファンドであれば、買収後に、プロの経営者を送り込んで、今の経営のダメな部分を直すことによって、価値を高められれば、株価も上がります。

したがって、奇妙な話ですが、ファンドとしては、できるだけ“今”はダメな部分が多く、買収後に、直し甲斐のある企業に目をつけます。

ただし、投資をしても投資先の経営を自由に操れなければ不安が残ります。そこで、ファンドは多く(できれば51%以上)の議決権を取りに行くわけです。いわゆるTOB(株式公開買い付け)がここで登場します。

また、できるだけ多くの株を買い占めるために、浮動株が多く、特定の少数株主の割合が少ない企業を好む傾向があります。

以上のような視点で、自分で銘柄を探して分析してみると面白いですね。

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