さて、皆さんは、投資するときにどんな指標を見ていますか?ものの本には、PERやPBRなどいろいろな指標が紹介されています。しかし、“完璧な指標”は、存在しません。指標は、状況で変わってきます。例えば、企業の発展段階に合わせて、見るべき指標を変えるというのはいかがでしょうか?
企業の発展段階を、「導入期」「成長期」「成熟期」「衰退期」の4つにわけるとそれぞれの段階で、有効な指標は以下のとおりです。(これは知っている人がなかなかいない気がします。重要かも)
最初の導入期では、まだ利益は赤字かもしれません。キャッシュフローも当然マイナスです。これは、将来のための先行投資といえます。この段階では、事業の当面の成果である売上に対して、株価をみるのがよいでしょう。売上の意味するところは、「とりあえず、市場からは“評価”されている」ということです。売上成長率が30%以上の会社で、PSRが1倍ならベンチャーであってもお買い得かもしれませんね。
さて、次の成長期に入ってくると、今度は利益をベースとしたPERがお奨めです。利益ha、「その会社は、“価値”を出している」ということを意味します。売上は、社会に対する“貢献”であり、利益は、会社の“工夫”の結果である、ということです。利益成長率10%以上の会社を、PER10倍以下で買えたら、おいしいでしょう。
ただここで注意が必要です。その利益成長がいったいいつまで続くのか、十分に業界構造の将来を見通す必要があるということです。基本的に、あと3年しかつづかないなら、たとえ上記の条件でも厳しいと言えそうです。バフェット的投資の良さは、あと10年成長が続くものをPER10倍で買うところにあるのですね(そうなると、年間収益率は、20%を超えます)。
あと10年成長が続くものというのは、二つの条件があります。
次は、成熟期です。競合がひしめく成熟期では、キャッシュフローを意識しなければなりません。つまり、いくら利益が出ていても、一方で、投資をかなり必要とする状況では、結局、キャッシュを失うことになってしまうからです。利益は、“意見”、キャッシュは、“事実”、ということです。利益成長率が、10%を切ったあたりからキャッシュフローを意識しましょう。
キャッシュフローに基づく企業価値評価のノウハウを知りたい方は【中・上級】キャッシュフローバリュエーション編がお勧めです。
最後の衰退期では、利益というよりは、過去に稼いだ純資産に対する株価を表すPBRが役に立ちます。重厚長大系の企業で、PBR投資が有効なのはそのためです。
さて、いかがでしょうか?結局、万全な指標はありません。私たちは、企業の成長段階に合わせて投資指標を変えるということを意識すべきです。